初心者ランナー必見!世界一のランニング指導者、ダニエルズ式マラソン練習とは?
どうも、こわだ君です!
今回は、学生時代にランニングを学んだことがない初心者ランナーに向けた、練習の種類や練習の組み立て方を紹介します!
社会人になって走り始めたランナーの方に話を聞くと、「ジョグしかしていなかった」「その日の気分で走りを決める」「基本的にペースがどんどん上がっていくジョグばかり」という声を聞きます。
そこで今回は、アメリカで30人もの選手を全米チャンピオンへ送り込んだコーチ、ジャック・ダニエルズ氏のランニング法を紹介します。
ちなみにダニエルズ氏は近代五種の選手としてオリンピックにも2度メダリストとなり世界選手権でも優勝。例えるなら…長嶋茂雄監督ともいうべきまさにスペシャリストなんです。
つまり、これを見ればランニングのいろはが分かるのです!
練習の種類…
ダニエルズ氏いわく、ランニングには5種類あると言います。
①Eペース…イージーランニング
これはいわゆるジョギング(ジョグ)です。ダニエルズ氏いわく、最大心拍数の65~78%、6~7割くらいの感覚で走るイメージです。
※最大心拍数=220-年齢の値。編集長は25歳なので220-25=195がだいたいのおよその最大心拍数。
Eペースは心筋を発達させるのに最適です。また、酸素を運搬する毛細血管がより発達するペースがこれにあたります。
マラソントップレベルの選手でも練習の75%はこのEペースのジョグだといわれています。つまり、野球選手の素振りや、バスケット選手のドリブルのような、最も基礎になる練習ですね。
②Mペース…マラソンペース
読んで字のごとく、マラソンのペースで走る練習です。ダニエルズ氏いわく、最大心拍数の80~89%、8~9割くらいの感覚で走るイメージです。
この練習では、実際のマラソンペースに慣れる、メンタルを鍛えるのが一番の目的です。ただし、やりすぎると疲労がたまるので、距離走として月に1回20㎞以上をE~Mペースで走る、分割走として5㎞づつに分けて2回走る、など、無理に沢山する必要はありません。
ダニエルズによると、マラソンペースを入れるのは本番が近くなってからくらいで、無理して怪我をするならEペースで走れ、とのことなので、たまにマラソンペースを入れるくらいで良いかなと思います。
③Tペース…閾値ペース
急に聞きなれない言葉が出てきましたが…閾値とは、簡単に言うと有酸素運動から無酸素運動に変わるくらいのペースのことです。少し専門的な話をすると、乳酸を処理できるか出来ないかのギリギリの我慢強さを鍛える練習ともいえます。
乳酸と聞くとランニングの敵のように感じますが、実はゆっくりのジョギングでも体内では生成されます。ただ、生成される量が少ないのでエネルギーとして再利用できるのですが、閾値を超えるペースで走ると処理しきれず、体が動かないような状態になるのです。
ただ、このペースの練習が非常に重要で、閾値で走る練習を定期的に入れることでマラソン本番でも後半まで耐えられる…いわゆる30㎞の壁を超えられるようになるのです。
閾値のペースとしては30分走り続けられるぎりぎりのペース。だいたい、10㎞のレースペースくらいです。例えば10㎞を50分で走るなら、閾値のペースは1㎞あたり5分となります。理想は、そのペースで8㎞走れればいいのですが…何にしろきつい練習なので、2㎞×3本、3㎞×2本など、閾値のペースを分割して何本か走るのが効果的です。
④Iペース…インターバルペース
これは、ランニングの練習でオーソドックスな1㎞×5本や400m×10本といったインターバルのペースです。
休憩は1~2分以内で、何度もインターバルを繰り返すことで心肺機能を強化できます。
独学でマラソン練習をされている方はおろそかにしがちな練習で、このインターバルを取り入れることで初心者から中級者に成長できるといっても過言ではありません。
ペースは1㎞の全力+20秒くらいで、1週間に1回でいいので取り入れてみてください。それだけで、普段のジョグがだいぶ楽に感じます。
ちなみに…マラソントップレベルの選手は休憩を200mのジョグでつないでひたすら走り続けたり、400m×25本や1000m×20本といった練習をこなすので、そのあたりまでいくと上級者を超えて変態と言われるようになります。もちろん褒め言葉ですが、僕も変態のその一人です。
⑤Rペース…レペティション
これは、走る時間が2分以内のいわゆるダッシュトレーニングです。
よくやるのが、400mを5本全力で走る、坂ダッシュ、300m×10本等があります。ただしインターバルとちがうのは、休憩をしっかりとることです。
だいたい、一本ごとに3分~5分休憩をとって、走っているときのペースを落とさないようにします。
試しに400mを5本全力、休憩3分でやっていただきたいのですが…めちゃくちゃきついです(笑)
この練習はほぼ無酸素運動…つまり、酸素が利用できず乳酸がとにかく出る練習ですので、本数を増すごとに体が動かなくなる感覚を簡単に体験できます。
一流選手でも、このレペティション系の練習は弱音を吐き、練習後は倒れこむほどきついです…。。
きついですが、それだけ効果は絶大で、心肺機能、乳酸耐性だけでなく、良いフォームで走れるので省エネに走るトレーニングにもなります。
まずは、ジョギングの最後に100~200mのダッシュを5本入れるだけでも効果的なので取り入れてみてください!
練習の組み立て方
5つ紹介してきましたが、全てを無理に取り入れる必要はありません。また、インターバルばかりでも、マラソンペースばかりでも効果的ではありません。
目安としては練習の
75%…Eペース・Mペース
10%…Tペース
10%…Iペース
5%…Rペース
くらいだといわれています。
例えば週に4回走る場合は
①ジョグ+200m×5本ダッシュ
②ジョグのみ
③ジョグ+Tペースで2㎞×3本or1000m×5本
④ジョグ+後半ペースアップしてマラソンペース
くらいで、ジョグ+〇〇と組み合わせるのが効果的です。
あくまでジョグがメイン。これを忘れずに練習していけば、より効率的にレベルアップが可能です!
これであなたも初心者から中級者!そしてぜひ一緒に変態…もとい、上級者を目指しましょう!!
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ライター:こわだ君(BOOSTランニング編集長)
2024年6月8日(土)BOOSTランニングフェスタin味の素スタジアム